子供の根回し

2016-10-23 12:40
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僕の家の近所には子供が多く、とても昭和な雰囲気が漂っている。



学校が休みともなれば、彼らはその持て余した時間とエネルギーを使って、僕の家のウッドデッキでダンスの練習やお絵描きやシャボン玉に勤しむ。



それも、ご丁寧に靴を脱いで。



もともとは、海や山から帰ってきたときに道具を乾かす場所として作ったデッキだけれど、濡れたものを置くなど以ての外、僕はもはや土足禁止を宣告されている。




まぁこないだシャボン玉の原液を盛大にこぼしてたのを見逃さなかったけどね。バレてないとでも思ったか。



が、近所のオジさん風情が親の面して諭してもしょうがないので、常日頃から好きにしてくれと言っている。



そして思うに、最近の?キッズ達は頭が良い。


無論、学力の話ではなく。


他人の家の庭で遊べば、僕というよりもそれぞれの親にこっぴどく叱られることをよく理解している。



そのため、僕に確認を取るのはもちろん、なるべく親のいるところに僕を同席させようとする。



僕がOKを出したことを親に自分で伝えても、「あらホント?よっしゃ好きに使っちまえ!終いには火つけたれ!」とはならないことをよく分かっているからだ。



そしてあくまでもウッドデッキの使用権は僕にある。



親ほど重要ではないにしろ、彼らのお気に入りの遊び場を存続させることにおいて、僕がキーマンであることは間違いない。



だから彼らは、僕にしつこく「かまって攻撃」をすることもない。



僕に嫌われてNGを食らったら元も子もないからね。



それとなく様子を伺い、機を見て声を掛け、確認を取ってくる。



ねえここでお絵描きしてもいい?と。


そんな無垢すぎる依頼を断れるほど僕は教育熱心ではないので、思わず気を許す。



そして僕が油断していると見るや、「土足禁止にするね!」と別の稟議もぶつけてくる。



どうしても通したい案件について、上司に確認を取る部下さながらだ。



親の監視網に常に晒されながら、大したもんである。



裁量が少ない子供だからこそ、絶望的なまでの管理下に身を置くからこそ、事を上手く運ぶための根回しやタイミングがいかに重要であるかを、身に沁みて分かっている。



そしてその方法も、心得ている。



少子化って何。



この国の未来は明るい。




おわり

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