おちょこブログ

おちょこの裏ほどの器から始まったストーリー (旧タイトル:へなちょこブログ)

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人事権 

2012.10.23

今さらながら『ロスジェネの逆襲』を読んだ。

悪く言えば全くもって想定内の内容だったけれど、良く言えば期待通りの内容で、面白いことに変わりはなく。

ひとまず銀行シリーズを読み終えて、改めて思うことがひとつ。


「然るべき相手に苦言を呈するか、感情を押し殺して都合よく媚を売るか。」

「正直者が馬鹿をみるなんて、クソ喰らえ。」

と、池井戸潤の作品については何度かレビューを書いてきた。


池井戸潤の描くあまりにも理不尽な組織像は現実にはそうないと思われるかもしれないが、全くそんなことはなく、醜い保身や人事権の濫用は往々にしてあり、実社会はもっとエグいというのが僕の見解。


というわけで思うことというのは、誰もが納得する健全な組織を作る上で最も重要なのは公正な人事だってこと。

それはもう裁判と同じくらいに。


人間によって人間を評価するわけだから個人的感情が介入するのは多少は仕方ない。

同じ組織の人間を100%客観的に見れるほど人間は強くなく。


でも、それが事業を伴う会社であるならば、どんな事情があろうと顧客至上主義から逸脱しない形で行われなきゃダメってこと。

つまりその人事が、その人材が最大限パフォーマンスを発揮することに繋がるものであり、その結果顧客の利益に繋がり、その結果会社の利益になり、その結果(公正な人事によって)さらに評価されることで、その人材のモチベーションも周りの人間のモチベーションもさらに上がるような。

人事権を持つ人間、もしくは人事権を持つ人間に対して影響力を持つ人間(上司など)の個人的感情や私利私欲によってのみ人事が行われていると社員が知れば、社内で媚を売ることで頭がいっぱいになり、誰も顧客のために仕事をしようとは思わない。

明らかに間違っていると思われる指摘事項が会社に対してあったとしても、人事を恐れて保身を思うあまり、見て見ぬ振りをする。

そうやって顧客無視の意味不明な仕組みがどんどん出来上がっていき、しかしそれを改善する術はなく、組織は腐っていく。

その会社の事業は、池井戸潤の言葉を借りれば、誰もが自分の保身の為に仕事をする「顧客不在のマネーゲーム」と化す。

最終的には社内外での贈賄行為が横行し、内部告発もしくは外部に摘発されて業務停止命令かなんかを喰らうのがオチ。


だから、人事は絶対に公平で正当でなければならない。


人事権を持つ、もしくは人事権を持つ人間に対して少しでも発言力を持つということは、人の人生を大きく左右する影響力を持つことであり、組織全体を良くすることもダメにすることもできるようになるわけで、神に誓って公平で正当な判断を下さなければならないという超責任重大な義務を負うことの裏返し。

権利の上にあぐらをかいてはいけないと誰も言うが、その最たるものが人事権。

人事権の濫用や立場を利用した圧力は、重犯罪にも値する。

パイロットや整備士が人の命を預かって職務を全うするのと同様に、そのくらいの覚悟を持って行わなければならないと。


そうやって公平で正当な人事が行われていると思えて初めて、社内的評価にしかなかった興味感心が顧客に向かうようになる。

どんなに出世欲が強くとも、顧客の為に仕事をすれば評価されると信じることができるから。

そうなれば、社内での多少の摩擦が予測されようとも、正しいと思ったことはどんどん進言できる。

立場関係なく、健全で実りのある議論が活発化する。


昔誰かが歌ってたけど、言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズンだと、俺は俺を騙すことなく生きていくと。

池井戸潤に言わせれば、人事が怖くてサラリーマンが務まるか、と。

そこまで格好よく啖呵は切れないが、そうありたいとは思う。



ちなみに僕の世代はロスジェネになるのでしょうか。

それともそのさらに下の世代の総称があるのでしょうか。




おわり
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おちょこの裏

Author:おちょこの裏
世界最高の町、群馬県月夜町(現 みなかみ町)に生まれ、生後1週間で東京都板橋区へやってきたかと思いきや、サッカー 登山 素潜り サーフィン 写真 自転車 ミスチル 読書 ビール が好きに。



■海外渡航歴

オーストラリア・インド・タイ・カンボジア・ベトナム・ラオス・韓国・台湾



■国内は自転車で周ってます。

関東地方一周・東京→京都・別府→福岡・八丈島一周・東京→仙台・東京横断など



■登山歴

富士山・比叡山・筑波山・八丈富士・谷川岳・瑞牆山・雁ヶ腹摺山・三国山(群馬県)・越前岳・大山・塔ノ岳・荒船山・上州武尊山・蓼科山・雄山・大汝山・燕岳・大峰山・吾妻耶山・行者ケ岳・二子山・鍋割山・黒斑山・碁石ケ峰・袖平山・伊豆ヶ岳・大菩薩嶺・川苔山・編笠山・権現岳・掃部ヶ岳・道峰山(ソウル)・高水三山・生藤山・黒檜山・日光白根山・甲斐駒ケ岳・仙丈ヶ岳・羊蹄山・一ノ倉岳・茂倉岳・奈良倉山・蝶ヶ岳・白馬岳・両神山・宝登山・雲取山・檜洞丸・妙義山・入笠山・武奈ケ岳・荒島岳・八経ケ岳・西穂高岳・伊吹山・叔母子岳・剱岳・丹沢山・岩湧山・穂高岳・涸沢・弓折岳・双六岳・槍ヶ岳・樅沢岳・三俣蓮華岳・赤岳・横岳・白山・涸沢岳・小蓮華岳・針ノ木岳・蓮華岳
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現在は東京にて営業を。

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